2020年10月のえほんを紹介します
= 年少 =
『 わたし てじなし 』
作 : 佐々木 マキ
あかちゃんが泣いて困っているお母さん。そこへ通りがかった手品師が、帽子をつかった手品であかちゃんを笑わせようと奮闘します。でも、いくら手品を披露してもあかちゃんは泣きやみません。だんだん焦ってきた手品師は大事な帽子を踏みつけ、くしゃくしゃにしてしまいました。さぁ大変!赤ちゃんを笑顔にしてあげることができるのでしょうか。手品師のあわてぶりも面白いです。自信たっぷりの手品師と、一向に泣きやまない赤ちゃん。
掛け合いのようで、このユーモアに子どもたちはよろこぶでしょう。
作者である佐々木マキさんは、ユーモアあふれるユニークな作品を数多く手がける絵本作家さんです。中でも『おばけはぞろぞろ』は、すみれぐみさんも大好きです。ご家庭でも、ぜひお気に入りを見つけてみてください!
= 年中 =
『 こぎつね と みつばち 』
こじま さとみ : さく
「 ぼく かぼちゃをそだててみたいんだ 」 森からやってきたこぎつねは、畑仕事をしている やまねこさんに言いました。そうしてかぼちゃを一生懸命にお世話をしていると、次から次へとみつばちがやって来て、かぼちゃの花の中に入っていきます。こぎつねは怒って、みつばちを追い出そうとしますが、みつばちのお蔭で美味しい野菜ができるのだとやまねこさんから教えてもらいます。花とみつばちの意外な関係に気づいていくこぎつねのお話しです。ハチを見つけると 、まず「 あぶない!! 」と思ってしまいますよね。
みつばちは、かぼちゃの花の中で何をしているのかな?と、こぎつねと一緒にみつばちを追いかけてみましょう。きっと面白い発見がありますよ。みつばちの他にも、実は私たちの暮らしを助けている生きものは多くいます。みつばちや身近な生きものにも、興味・関心が深まるかも知れません。
= 年長 =
『 ぎんいろ ぴかぴか 』
黒﨑 美穂 : 文 松城 真理子 : 絵
くりのきむらのサトばあちゃんは、村の人気者です。年に一度の くりのき神社のお祭りでは、“ ぎんいろのぴかぴか ”をくるくる回して、ふわふわの わたあめ をつくります。さて、お祭りが終わったあと、サトばあちゃんにはもうひと仕事あります。それは山の奥の家で、月の光を浴びた “ ぎんいろのぴかぴか ”を一晩中回すことです。そうしてできた やまのような わたあめ を、サトばあちゃんは一体どうするのでしょうか???神社の秋祭り,タヌキや秋のひつじ雲の描写が、輝いていた夏の終わりとともに、これから深まりゆく秋を感じさせてくれます。最後のひつじ雲が朝焼けの空いっぱいに広がった場面では、まるで自分もそこに立っているかのような気持ちになり、秋の澄んだ空気を思い出します。